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ベトナム戦争
ベトナムは、第2次世界大戦後も植民地支配を続けようとするフランスと戦い、1954年に勝利したのですが、代わってアメリカが南部にサイゴン政権をつくり、共産主義の広がりを防ごうとしました。1960年、「南ベトナム解放民族戦線」が結成され、ベトナムは内戦状態になりました。1965年、アメリカは北ベトナムへの爆撃を始め、最高時には56万人もの兵を送りましたが、ゲリラ戦などで58,200人が命を落としました。1969年、南ベトナムに「臨時革命政府」が成立し、アメリカは国内外の批判の中で「ベトナム和平協定」に調印せざるを得なくなり、ついに1975年、解放戦線がサイゴンを解放して終戦を迎えました。アメリカの出撃基地となった日本でも、労働者・市民・知識人などの大きな反戦運動が起こりました。ベトナム戦争は「兵器の展示場」と呼ばれるほど、多種多様な残虐な兵器が使われましたが、ゲリラが身を隠すジャングルをなくしてしまうための枯葉剤も使われました。枯葉剤に含まれていたダイオキシンの影響は、未だに続いています。