01
帝国軍隊の特徴
日本には「徴兵制度」がありました。男子は満20歳になると徴兵検査を受け、兵士になる義務がありました。そのようにして入った軍隊の最高指揮権は天皇にあり、上官、つまり自分より位が上の兵士の命令は天皇の命令であるとされ、絶対に逆らうことは許されませんでした。最初の頃は、一家の主人やある程度のお金を払った人は兵役につかなくてもよいといった例外規定がありましたが、1889年からはすべての男子が兵役につかなければならなくなりました。小学校を卒業して上の学校に行くと、もう兵士になるための訓練が待っていました。プロの軍人を育てるための学校もありました。徴兵検査に合格して軍隊に行くと、集団生活による厳しい訓練があり、特に初年兵、つまり1年目の兵隊はシゴキの対象になりました。2年間の勤めを終えると満期除隊となって故郷に帰り、在郷軍人になりましたが、戦争がはじまると招集されました。